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最後のインベーダー世代?

 自分が初めて遊んだコンピューター・ゲームは、『スペースインベーダー』(タイトー・1978年)である。
 それまでブロック崩しなど、テレビゲームと言っても受動的なものしかなかった中、「自分で砲台を動かし、敵を撃つ」という桁外れの“自由”をもたらした作品である。『スペースインベーダー』は当然のように大ヒットした。そのへんの狂想曲は、他サイトに詳しいので割愛。

 そんな70年代のゲームを遊んだことがある世代となると、年齢的には40~50代、あるいは60代までも含まれるところ。しかし、自分がこのゲームを遊んだのは80年代に入ってからの話で、しかも当時は小学生だった。
 場所もゲームセンターやゲームコーナー、ましてやインベーダーハウス(店内に『スペースインベーダー』しかないという店)でもない。舞台は家の近所にあったラーメン屋。今ではすっかり見かけなくなったテーブル型の筐体、それが喫茶店はおろかラーメン屋でも活躍していたというわけだ。
 そのうえ、その時は別に自分にインベーダーをやりたい、という意志はなかった。ただ、誰もいないテーブルの中で何か動いているのが珍しく、それ(デモ画面)をじっと見つめていたところ、父に「やるか?」と言われ、100円を差し出されただけの話なのだ。
 そんな形での初ゲームは、経過も結果も覚えていない。たぶんゲームにすらなっていなかっただろう。だが、それが自分の記念すべき“テレビゲーム・デビュー”だったわけだ。
 考えてみれば、末期とはいえリアルタイムで『スペースインベーダー』をプレイできたのは、このあたりの時期が最後だったのかもしれない。もちろん、ひなびた温泉場のゲームコーナーなどには、この後もずっと遊ぶことが出来たりはしたが。

 

 なお、このデビューには後日談がある。
 全く気がついていなかったのだが、そのラーメン屋に、クラスメイトのSがいたらしい。
 翌日の学校、「帰りの会」の時に、そのSがスッと手を挙げ、こう言い出した。
 「きのうー、GILくんがやっちゃいけないインベーダーをやってましたー」
 たしかに当時、恐喝や不正クレジットなど諸々の問題があって、子供のゲームセンターへの立ち入りは好ましくない、とされていた。また、学校の規則としてそうした盛り場へ行くことも禁じられていたし、インベーダーも名指しで“やっちゃいけないものリスト”に加えられていたのだ。
 だが、昨日は父親の許諾もあるし、ゲームセンターではなくラーメン屋だ。咎められる筋合いもない。
 「だって、父さんがやっていいって言ったんだもーん!」すかさず反論するも、
 「でもダメなものはダメなんですー!」と、語尾を上げて言い返される。
 結末はたしかお咎めなしだったと思うが、Sがあそこまで自分を吊し上げにかかった理由は果たしてなんであったのか。正義感か、それとも何か密かに恨みを買っていたのか。
 いずれにせよ、初ゲーム=初チクリという苦い想い出も作ってしまったのであった。

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